パンチで肘が痛い近位橈尺関節の損傷
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ボクシングは、もっとも古い格闘技の一つとも言われていまして、古い文献にも記載されています。
こうした長い歴史をもつボクシングは、近代化するなかで、パンチを打つことを基本にしました。
このボクシングにおける、パンチの基本となるのは、前腕を捻ることによって、打ち出すことです。
パンチで前腕を捻る理由は、単にまっすぐ打ち出すよりも、威力が格段に増すためです。
いっぽで、前腕を捻る動作を繰り返すために、肘が痛い近位橈尺関節の損傷が、しばしば起こります。
近位橈尺関節は、広義の肘関節を構成する関節の一つなのですが、前腕の回旋を行っています。
この関節が、前腕の回旋を担うことが出来るのは、2本の骨が面で連結しているからです。
面で関節が連結しているということは、骨による支持性が低いということです。
骨による支持性が低い関節は、そのぶん靭帯が、支持性の主体を為すことになります。
すなわち、近位橈尺関節の損傷においては、靭帯の治療を主体に行うことが、大切なポイントです。
そこでまず行うべきことは、前腕中間位の肢位で、固定をすることになります。
この肢位で固定を行うと、損傷を受けた靭帯を動かないために、損傷部の回復を早める効果があります。
また、固定期間も大切な要素で、あまり短い期間で固定を終了すると、十分な回復が出来ません。
そのため、こうした靭帯損傷では、3週間程度の固定を目安に行うことが多いのです。
このように、パンチで肘が痛い時には、固定をして安静にすることを念頭に、治療することが必要です。